2013年2月18日月曜日

タイでの合同演習で日本人避難の訓練





NHKニュース 2月17日 23時46分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130217/k10015580021000.html

タイでの合同演習で日本人避難の訓練

 日本人10人が亡くなったアルジェリアの人質事件を受けて海外で暮らす日本人の安全をどう守るかが課題となるなか、タイで7か国が参加して行われている合同演習で自衛隊がアメリカ軍などと連携して日本人を安全な場所に避難させる訓練を行いました。

 この訓練は、アメリカや日本など7か国が参加しタイで行われている合同演習、「コブラ・ゴールド」の一環として17日に行われたもので、自衛隊員のほか、世界各国の日本大使館の職員やその家族などおよそ100人の日本人が参加しました。
 訓練は海外に駐在する大使館員や日本企業の関係者らに危険が差し迫ったと想定し、短時間のうちにヘリコプターで安全な場所に避難させるというシナリオで行われました。
 参加者は仮設のテントで一人一人名前や国籍を確認されたあと、自衛隊員などに誘導されながらアメリカ軍の4機の大型輸送ヘリコプターに乗り込んでいきました。
 訓練ではいかに安全を確保しながら迅速に避難を進めるかに重点が置かれ、テントやヘリコプターの周りでは銃を持った自衛隊員が厳重な警備を行っていました。
 訓練に参加したタイの日本大使館の大矢洋一1等書記官は、
 「政情が不安定な国が多いなか、世界中のあらゆる所に日本人はいるので、こうした実際の状況を想定した訓練はとても有意義だったと思う」
と話していました。

■ミャンマーも視察で初参加

 ことしで32回目となる合同演習「コブラ・ゴールド」には今回、訓練を視察するオブザーバーとして、ミャンマーが初めて参加しています。
 ミャンマーの民主化に伴い、演習を主催するアメリカとタイが参加を要請し、ミャンマー政府がこれに応じて実現したものです。
 ミャンマーは、前の軍事政権時代に中国と結び付きを強めていて、アメリカなどは演習を通じてミャンマーと安全保障面での関係を深めることで、中国をけん制するねらいもあるとみられています。